■2011年6月19日 第3回 〜 食べくらべ
◇トマトなどの食べくらべ
  • 大玉トマトは、熊本の「麗容」と山形の「桃太郎8」を食べくらべて品種間の比較をしたほか、栃木の「麗容」も食べくらべ、産地による違いを確かめた。

  • その他のトマトとして、「フルティカ」などのミディトマト、フルーツトマト各種、「シシリアンルージュ」、ミニトマト各種、カラフルな静岡産の変わりトマト各種などを試食。イタリアントマトを使ったトマトソース、中華風のトマトと卵の炒め物も試食した。

  • 山形から出品の「うこぎ新梢」はお浸しで、ニラ「達者de菜」は酢味噌和えで、アスパラガスと柿沼農園のトウモロコシはゆでて食した。
トマトの食べくらべ
[荒井慶子先生より]
  • 今日のトマトソースには、イタリアントマトを使っています。「桃太郎」の系統など、日本の普通のトマトでも構いませんが、完熟したものをお使いになってください。最初に玉ねぎを炒め、トマトを加えて煮込んでいます。水は一切使っていません。トマトの水分だけで煮たほうがおいしいと思います。今日は濾しましたが、お宅でなさるときは、そのままでもいいと思います。

  • トマトと卵の炒め物は、中華風のお料理です。これには、非常に強い火を使ってください。IHよりは、ガスの火がいいと思います。粗く溶きほぐした卵を油を熱したなかに入れて、すぐにかき混ぜたくなるのですが一瞬待って、卵が噴火したみたいになってから大きく混ぜ、まだ生が残っているくらいで取り出してください。そのあとトマトをサッと炒めて、あわせます。コツは、味つけにお砂糖を入れること。塩の倍くらいの量です。トマトの味によって、加えるお砂糖の量を加減してください。すぐにできる料理ですし、よく熟したトマトであればなんでもOKです。トマトの使い方として、大変いいのではないかと思います。
荒井慶子先生
トマトソース
トマトと卵の炒め物
 
[感想]
  • 「桃太郎8」は甘くてすごく食べやすかった。熊本の「麗容」は、普通に売られている一般的な酸味と甘みのトマトだと思いました。フルーツトマトもそれぞれおいしかったです。静岡の変わりトマトはクセがありすぎてしまって、「ブラックチェリー」だけは食べられるかな、と思いました。色合いはきれいなので、サラダとかに使うのはいいと思いますが、商品として売れるかどうかは難しい、と思いました。

  • ミニトマトは、愛知ひまわりの「千果(ちか)」が、有名な品種だけあって、食味のほうもかなりいいと思いました。

  • 時期的なこともあるのかもしれませんが、ミニトマトは全体的に、まだ甘みがのっていない、と思いました。どの品種も、味がのってくると、もっとおいしくなると思います。トマトは、品種や作り方によって、酸味と甘みの比率がまったく違うので、食べていて本当に面白いものだ、と思います。黄色いトマト、「桃太郎ゴールド」は、調理するとおいしい、といわれています。ソテーにすると、ニンジンのカロテンに似たような香りや甘さが出てきて、赤いトマトとはまた違う味になるので、そういうところをお客さんにすすめるといいのではないでしょうか。

  • トマトは、ちょっと遅れているせいか、あまりおいしくない気がした。今、大玉を食べるんだったら、ちょっと小さめのミディトマトとかのほうが味が濃くて甘いのでいいと思います。カラートマトは、色合いはいいですが、味はちょっと残念な感じでした。

  • ニラは、炒め物やお浸し以外のレパートリーがなかったのですが、今日食べた酢味噌和えがおいしかったので、お客さまにもご紹介したいと思います。

  • うこぎは、以前、生で食べたとき、木の芽のにおいが強くてあまり得意ではなかったのですが、お浸しは生より食べやすかった。

◇その他
  • 昨年度までの八百屋塾実行委員長 安蒜俊男さんと、いつも八百屋塾に野菜を運んでくださっている(株)果菜里屋の高橋廣道さんに、当組合から、感謝状と記念品が贈呈されました。

  • 最後に、八百屋塾担当理事である城南支所の高橋さんより、総評をいただきました。

 

【八百屋塾2011 第3回】 実行委員長挨拶|講演「トマト」|勉強品目「トマト」「ハウスみかん」|商品情報食べくらべレポートより